こんにちは。めいです。
きょうは、いまさら読書をお送りします( ・`ω・´)
「いまさら読書って何?」という方は、こちらの初回の記事をご覧ください(●´ω`●)↓
きょう取り上げるのはこちら↓
カズオ・イシグロの『わたしを離さないで』です。
カズオ・イシグロさんといえば、ノーベル文学書の受賞が記憶に新しいですね(*´ω`*)
日系の作家さんということもあり、何となく親近感がある方です。
めいによるうろ覚え解説『わたしを離さないで』
それでは、うろ覚え解説からいってみましょう。
- 臓器移植のドナーの話
以上です(・ω・)
実は昔、少しだけ読んだことがあり、肝心な部分だけは覚えていましたね(^_^;)
大学生の頃に読もうとして、忙しくなって放り出した記憶があります(;´∀`)
そんなわけで、今回きちんと読んでみることにしました( ・`ω・´)
感想
それでは、正確なあらすじと感想をお届けします。
今回は、本編にがっつり関係することで気になったことがあったので、それについても書いていこうと思います(*´ω`*)
正確なあらすじ
キャシーは12年務めた「介護人」としての仕事を終えようとしていた。
優秀な介護人である彼女は、「提供者」だった親友のルースやトミーも世話してきた。
キャシーは昔を懐かしみ、ルース、トミーと過ごしたヘールシャムという施設での子ども時代、コテージでの青春時代を回想するが、その回想は、歪んだ世界の姿をあぶり出す。
気になったこと:『Never let me go』ってどんな曲?
タイトルにもなっているジュディ・ブリッジウォーターの『Never let me go』という曲があります。
作中でも重要な意味を持つので、YouTubeで探して聞いてみました( ・`ω・´)↓
メロウですねぇ( ˘ω˘)
優しさの中に物悲しさも感じられ、作品の雰囲気にぴったりの曲だなと思いました(●´ω`●)
聞いてから読むとより味わい深いと思いますよ(*´ω`*)
感想①怖い(; ・`ω・´)
装丁の雰囲気や文章の感じなどから、読み始めた瞬間「切ない結末の本なんじゃないかな?」と感じる方も多いかと思います。
もちろん切ないんですよ。切ないんですけど、私にとってはそれを通り越して恐ろしさを感じる本でした(´・ω・`)
お化けみたいに分かりやすく恐ろしいものに出くわして叫んでしまうような恐怖ではなくて、与えられた事実をつなぎ合わせて、よくよく考えてみたらとんでもないことになっていることに気付いてしまい、胃が縮むような恐怖を感じました。
何がそれほど恐ろしかったかというと、作中では世界の前堤が大きく歪んでしまっていることです。
キャシーたちは、臓器を提供するためだけに造られたクローン人間です。
通知が来るたびに臓器を提供し、手術に耐えられなければそのまま死んでしまいます。
そして、それは当たり前のことになっています。
この世界やば過ぎません?
だって、誰かが生きるために別の誰かを殺してもいいことになっちゃってますよね(; ・`ω・´)?
そもそも、臓器を提供するため、すなわち誰かのために殺す目的で人間なんて造っていいのかっていう(; ・`ω・´)
しかもね、誰もそれを「おかしい」って言わないんですよ(; ・`ω・´)
「クローンたちにも心がある」という活動をしていたエミリ先生も、目的は提供者となる子どもたちに人間らしい暮らしをさせるところまでで、提供自体をやめさせようとはしていませんでした。
臓器を
提供する当人であるキャシーたちも、求めるのは3年の「猶予」だけで、誰も「死にたくない」とは言いません。
唯一、提供についてきちんと理解させようとしていたルーシー先生も、何も変えることはできずにヘールシャムを去ってしまいます。
世界の前堤であるべき倫理観が歪んでしまったら。しかもその歪みが容認されてしまったら。
決してあってはいけないはずなのに、あり得てしまうかもしれないそんな世界を目の前に描き出され、めちゃくちゃ怖くなりました(`;ω;´)
感想②マウンティング女子・ルース
物語の主人公はキャシーですが、登場人物で一番気になったのはルースでした。
ルースは一言で言うとマウンティング女子です(^ω^;)
自分は特別だと周囲に思わせようと必死ですし、そのためにうそをついたり、あることないこと吹き込んでキャシーとトミーの仲を引き裂いたりします(´・ω・`)
もはや虚言癖と言っても差し支えないぐらいで、病的なものすら感じるルース。
同じクラスにいたらお付き合いは遠慮したい女の子です(-_-;)
でも、この物語の文脈で考えると、そんなルースの姿には人間らしさが凝縮されているなとも思いました。
だって、近い将来必ず殺されるのに、善人で居続けることなんてできますか(´・ω・`)?
うそをついたり、人を貶めたりして自分を良く見せることは決して美しいことではありません。
しかし、ルースがうそをついたのは、そうすることによって少しでも優越感を感じることができたら、一瞬だけは幸せになれたからだと思います。キャシーからトミーを奪ったのも、たとえ本当の愛でなくても誰かにそばにいてもらえれば、孤独感を紛らわすことができたからだと思います。
たとえそのうち死ぬとしても、少しでも幸せに生きたい。楽しい日々を過ごしたい。
ルースのマウンティングは、そのための必死の行動だったのではないかなと思いました。
必死で生きようとした姿だったのではないかなと思いました。
おわりに
きょうは、いまさら読書として『わたしを離さないで』をお送りしました。
映画化もされているようなので、興味のある方はこちらを見てみるのもいいかもしれませんね(●´ω`●)
映像にするとさらに生々しいと思うので、私は怖くて見られないかもしれません(;´∀`)
よければどうぞ(*´ω`*)
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