いまさら読書『白痴』

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いまさら読書
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こんにちは。めいです。
きょうは、いまさら読書をお送りします( ・`ω・´)

「いまさら読書って何?」という方は、こちらの初回の記事をご覧ください(●´ω`●)↓

きょう取り上げるのはこちら↓

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坂口安吾『白痴』です。

めいによるうろ覚え解説『白痴』

それでは、うろ覚え解説からいってみましょう。

  • 精神遅滞の人の話

以上です(・ω・)
前情報はほぼゼロですね(;´∀`)
タイトルだけ知ってたって感じです( ˘ω˘)
うろ覚えっていうか、もはやタイトルからの想像でしかないですね(^ω^;)
今回も趣旨にピッタリです( ・`ω・´)

感想

それでは、正確なあらすじと感想をお届けしようと思います(●´ω`●)
今回は、気になったことは特にありませんでした。

正確なあらすじ

第2次世界対戦末期、文化映画の演出家である伊沢は、自分の仕事を軽蔑しながらも、生き延びるための働いていた。
退廃的な地域でくすぶっている伊沢のもとに、ある日、隣人の妻である白痴の女が転がり込んでくるのだが・・・。

主人公が精神遅滞というわけではありませんでしたね(^_^;)

感想①女の見え方の変化が面白い

全体を通して面白いと思ったのが、伊沢の心情によって女の見え方が大きく変わることです。

伊沢は、白痴でものごとを深く考えられない女のことをひどく見下しています。
「豚」「芋虫」「土からできた人形」と、伊沢が女を形容する言葉は、もはや罵詈雑言です。
しかし、到底同じ人間とは思っていなかった女が、一瞬だけ人間に見えた瞬間がありました。

それは、共に空襲から逃げたときでした。

女が人間に見えたのは本当にこのときだけで、空襲を逃れたら、女はまたたくまに「豚」に逆戻りしていました。
なぜ空襲のときだけ女が人間に見えたのかと私なりに考えてみたところ、それは、女と伊沢が一致したからではないかなと思いました。

普段の伊沢は、理想の生き方を思い描きつつも、それが叶わず思い悩み、現状を変えられない自分を嫌悪しています。
あれこれと思いを巡らせても状況は変わらず、また悩み、何というか頭でっかちな状態です。
一方の女は、何も考えません。考える能力もありません。肉欲、恐怖など、人間の原始的な感情に素直に従うだけです。女はただ本能的に生きているだけなのです。

こんなに対照的な2人ですが、空襲のときだけは違いました。
伊沢の頭から全てのごちゃごちゃした思考は消え去り、ただ「死にたくない」「生き延びたい」と思ったのです。
このとき初めて2人は同じレベルに立ったのだと思います。
だから、伊沢には女が初めて人間に見えたのだと思います。
女が人間に近づいたということではなくて、伊沢が女に近づいたからこうなったんだろうなという気がしました。

感想②人間の本質は同じ

思索的な伊沢と、本能的な女。
2人は対照的に描かれているのですが、私は、本質は同じなのではないかと思いました。

なぜかというと、伊沢も結局生き延びるために仕事を続けているからです。
理想があり、それとはかけ離れている今の仕事を軽蔑している伊沢ですが、決して自分から仕事は辞めません。むしろ、辞めさせられることを恐れています。
それは、仕事がなくなってお金がなくなれば、生きていくことができなくなってしまうからです。

伊沢は、考えることのできない女をばかにしていますが、本質的に自分と女は同じであるということに気付いていません。
考えることもうまくしゃべることもできない女は、ただ本能的に生きようとし、生き続けています。
伊沢も同じです。結局、伊沢も生きたいのです。
伊沢がどれだけごちゃごちゃと考え、文句を垂れ、自己嫌悪し、そのようなことができる自分は白痴の女と違うと思っていても、実は本質は同じだと思いました。

考えられようが考えられまいが、人間はみんな「生きたい」という一点で同じなのだと思いました。

おわりに

きょうは、いまさら読書として坂口安吾の『白痴』をお送りしました。
短編なのですが、結構読み応えのある話でしたね(^_^;)
なかなか何回だったので、次はもうちょっと単純に楽しい話が読みたいような気もします(;´∀`)

きょうはこれでおしまいです。
また来てくださいね!

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